こんにちは。
タダケン(@tadaken3)です。
2018年の10月より、ゲーム事業部から人事部門に異動して、People AnalyticsやHR Techなどの担当をしています。
ざっくりいうと、人事や現場のマネージャーさんを支援するために、人事データを活用していこうという活動です。
ボク自身は、ずっとゲーム業界にいて、分析業務をやってきて人事としての経験はありませんでした。そのため、人事に関する知識を獲得するべく、いろいろな本を読んだのですが、その中でおすすめの本をまとめてみました。
人事とは何か?人事を知るために読んだ本
人事管理入門

- 作者:今野 浩一郎
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/10/01
- メディア: 新書
人事管理というものを学んだことがない人にとって、すごくおすすめの1冊です。
人事の役割はどういったものなのか、そもそも、人事管理とはなにか、人事評価の目的とはなにかなどといった、人事にまつわる知識が基礎的な知識を体系的に身につけられます。
新書サイズなので、読みやすい点もグッドです。
id:shibayu36さんが紹介されていたのもきっかけで読んでみましたが、すごく当たりでした。
2019年12月16日追記
上記のブログで紹介されていた本は同著者の別の本だったようです。
採用学

- 作者:服部 泰宏
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/05/27
- メディア: 単行本
この本は一言でいうと『採用活動を「科学」する』をテーマにした本です。
- なぜ、新入社員が必要なのか?
- 良い採用、悪い採用とはなんなのか?
- 会社側と求職者側で発生している情報ギャップを解消するにはどうすべきか?
- 会社側と求職者の期待値のすり合わせをどのように実施していくのか?
といったことに対して、科学的・論理的に整理されていいます。
例えば、広告やマーケティングの分野で、消費者が商品についての様々な情報を精査するかどうかを説明するモデルとして、「精密化見込みモデル」1というものがるのですが、これを採用活動に当てはめて、求職者の行動の説明を試みたりしています。
採用マーケティングという言葉に踊らせないように、自分の中にしっかりとした理論体系を構築したい人におすすめの1冊です。
採用に強い会社は何をしているか

採用に強い会社は何をしているか ~52の事例から読み解く採用の原理原則
- 作者:青田 努
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2019/04/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
LINEのEmployee Success室副室長の青田さんの著書です。2青田さんが、リクルート、アマゾン、日本の人事部でご経験されてきた採用活動での知見が惜しみなく公開されています。
採用活動における原理原則に合わせて、ここ最近の採用施策の実例も豊富に掲載されていてるため、非常にわかりやすく、頭にすっと入ってきます。
採用の実践書としてこれ以上の本はないんではないでしょうか。
青田さんの書かれたこちらの記事もとても勉強になります。
ワーク・ルールズ

- 作者:ラズロ・ボック
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
Googleの人事トップのラズロ・ボック氏の著書。Googleにおいて、採用・人材開発・評価・理念の浸透・マネジメントについて、余すところなく書かれています。
また、社内で実施している従業員向けアンケート「Googlegeist(グーグルガイスト)」などをもとにした分析事例なども豊富に掲載されていて、学びが多いです。Googleは人事においても、データに基づく意思決定を徹底しているんだなと感じさせました。
この本のエッセンスについては、Re:Workというコンテンツとして、Googleが公開されています。本を読む時間がない人はこちらだけでもぜひ。
NETFLIXの最強人事戦略

- 作者:パティ・マッコード
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2018/09/07
- メディア: Kindle版
FacebookのCOOのシェリル・サンドバーグ氏が「シリコンバレーから生まれた最高の文書」と評価したNetflixの企業カルチャーをまとめた「カルチャーデッキ」。3
「NETFLIXの最強人事戦略」は、このカルチャーデッキが実際にどのように運用されているかをエッセイ風に書かれた本です。
個人的に感心したのが、「円満な解雇の方法」という章があって、解雇についてまるまる1章分さかれていることです。
どんなに優秀なメンバーに対しても、組織の成長に伴って、Netflixにポジション(仕事)がなくなった場合、解雇しています。もちろん、ただ解雇するわけではなく徹底的に話し合いもして、Appleに推薦状を出したりもしています。
ある意味ドライに感じるかもしれませんが、人事管理という観点から言うと「達成すべきジョブ(仕事)に人をアサインするべき」という基本に徹底的に忠実とも言えます。
また、カルチャーを浸透させるために徹底している事例もとても勉強になります。ビジョンや経営理念は作って神棚に飾っておいても意味がなく、浸透させてこそ意味があると実感させられます。
なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか

なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか――すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」をつくる
- 作者:ロバート キーガン,リサ ラスコウ レイヒー
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2017/08/09
- メディア: 単行本
DevLoveの安西さん(@tsuyok )が紹介されていた本です。「全員が成長する文化を作るにはどうしたらいいか?」という問いに全力で答えた本です。
そもそも「能力が発達する」とはどういうことか?ということから始まり、400ページを超えるボリュームでとても読み応えがあります。「ヒトには原理原則があり、どんな課題があっても、誰しも成長/変化できる」という強いメッセージが感じられます。
繰り返し読んで血肉にしたいと思った1冊です。安西さんのこちらの資料も参考になります。
おまけ
マネーボール

マネー・ボール〔完全版〕 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者:マイケル・ルイス
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2013/04/10
- メディア: 文庫
人事としてPeople AnalyticsやHR Tech界隈のヒトとお話させていただくと、必ずと言っていいほど話題に上がる本です。
とある弱小野球チームが、統計学、データ分析を駆使して、強豪チームになっていくさまを描いたものです。実話です。
ブラッド・ピットが主演で映画にもなっています。こちらも面白いのでぜひ。
はたらきたい。
人事の本ではないのですが、就活のときに読んだのを思い出したのでご紹介です。
ほぼ日刊イトイ新聞を運営しているイトイさんの本で、色んなはたらく人たちとの対談がまとまっています。
自分が大切にしていること、大切にしてきたこと、大切にしていきたいこと。 これを考えることが、「はたらくこと」を考えることなのかもしれない。
自分自身の「はたらくということ」を改めて考えさせる1冊です。
就活のときに、この本読んだおかげで、「はたらく」ということに対してすごくポジティブに考えることができたと思っています。
まとめ
今回は、人事・組織論についてのおすすめの本をまとめました。経営学の父と呼ばれるかのピーター・ドラッガーも以下のように説いています。
組織において最も重要な決定は、人事決定である。 人の強みにマッチする仕事をさせなければ能力は発揮されない。 事業やサービスなどについて賢明な決定を下しても、人事決定を正しく行わなければ成果は上がらない。
組織はヒトなり。ヒトを理解し、ともに成長していけるよう研鑽していきたいと思います。
最後に少しお願いです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
最後にあなたに少しお願いがあります。この記事が少しでも役に立った、気付きがあったという方は、ぜひこの記事をTwitterにシェアしていただきたいです。
はてなブックマークをしていただく形でも大丈夫です。コメント付きだと、もっと嬉しいです。
ぜひ、よろしくお願いいたします。